第36回日本国際保健医療学会学術大会 JAGntd主催シンポジウム【報告書公開】

2021年11月27日から28日にかけて実施された第36回日本国際保健医療学会学術大会にて、JAGntdがシンポジウムを主催しました。


シンポジウム:顧みられない熱帯病に関するキガリ宣言と日本の対応

日時:2021年11月28日(日)9:00-10:30 (90分)
主催:日本顧みられない熱帯病アライアンス(JAGntd)
後援:SDGs・プロミス・ジャパン

本シンポジウムの報告書を公開しています。下記リンクからダウンロードしてください。

シンポジウム概要

顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases: NTDs)とは、オンコセルカ症や住血吸虫症など20の疾患群の総称です。開発途上国の貧困層を中心に全世界で10億人以上が少なくともひとつのNTDsに感染していると言われています。その対策は貧困から抜け出すために重要な公衆衛生上の課題とされ、国連による 17の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)にも含まれています。しかしながら、いまだに多くの疾患では十分な対策が講じられておらず、さらなる国際的な努力が求められています。

2020年のグローバルヘルス合同大会においてJAGntdが開催したシンポジウム「顧みられない熱帯病:日本は次の10年の戦略を描けるか?」では、日本政府を中心としたNTDs戦略の在り方について議論を深めました。この2020年のシンポジウムは、世界保健機関World Health Organization: WHO)が2030年までのNTDs対策ロードマップを発表したタイミングに合わせて実施されました。議論を通して、途上国における保健システム強化の経験をNTDs医薬品のアクセス改善に活かせるのではないか、NTDs医薬品へのアクセスを拡大するための財政基盤と供給体制の強化に取り組むべきではないか、という点が強調されました。

2020年のシンポジウムの成果を踏まえ、本シンポジウムでは日本が今後どのようにNTDsに貢献していくことができるか、引き続き議論しました。2022年には、NTDsの国際的パートナーシップ強化に向けた宣言(通称:キガリ宣言)が打ち出される予定です。この宣言は、NTDs対策へのコミットメントを国際的に表明する10年に1度の機会となり、日本からも政府や企業など様々な関係者がこの宣言に賛同し、署名することが期待されています。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、グローバルヘルスを取り巻く環境は大きく変化しつつあります。日本政府のグローバルヘルス政策においてNTDs対策が重要課題としてみなされ、相応の予算的措置を受けられるかどうかは、極めて不透明な状況になっています。日本政府はユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(Universal Health Coverage: UHC)をグローバルヘルス戦略の中心テーマに据えており、NTDsがどのようにUHC達成に貢献するかという点も議論が求められています。

尚、本報告書におけるパネリストの意見は個人の見解であり、必ずしも所属組織・団体の意向を反映するものではありません。

 

アジェンダ

座長:平山謙二(JAGntd運営委員長、長崎大学熱帯医学グローバルヘルス研究科)

時間 内容
9:00-9:10 座長挨拶、議題の提示
9:10-10:00 パネリスト発表
外務省国際保健政策室 江副聡
日本医療政策機構   菅原丈二
アフリカ日本協議会  稲葉雅紀
日本国際交流センター 伊藤聡子
10:00-10:35 討論および質疑応答