【ニュース】小児用プラジカンテル・コンソーシアムによる住血吸虫症小児用製剤「アラプラジカンテル」の第III相試験が完了 有効性・安全性ともに良好な結果が得られる

公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)のプレスリリースのご紹介です。

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「小児用プラジカンテル・コンソーシアムによる住血吸虫症小児用製剤「アラプラジカンテル」の第III相試験が完了 有効性・安全性ともに良好な結果が得られる」

公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)が2013年から約9年間にわたって支援してきた、小児用プラジカンテル・コンソーシアム¹による住血吸虫症小児用製剤「アラプラジカンテル(Arpraziquantel)」の第III相試験が完了し、有効性および安全性ともに良好な結果が得られました。このアラプラジカンテルは、今後アフリカを中心とする5,000万人以上の就学前児童に対する住血吸虫症の新たな治療オプションとなることが期待されています。

  • 住血吸虫症・・・サハラ以南アフリカで最も流行している寄生虫疾患の1つで、住血吸虫と呼ばれる寄生虫によって引き起こされます。これは、主に安全な飲料水を利用できず、衛生状態の悪い地域で広がる病気で、約2億4千万人 が影響を受け、年間約20万人の死亡が推定されています。寄生虫は淡水産貝の中に棲息し、ヒトに皮膚から侵入し感染します。この病気では、臓器の慢性的な炎症が生じることがあり、致命的であるだけではなく、貧血、発育不全、学習障害も引き起こし、幼い子どもたちの生命に壊滅的な結果をもたらす可能性があります。1970年代に開発され、現在標準治療薬である「プラジカンテル(Praziquantel)」は、安全で効果的であり、成人と学齢期の子どもに使用できますが、就学前児童には錠剤のサイズが大きく、苦味があるため服用しにくく、また錠剤を粉砕して投与することができないなどの問題があります。現在、就学前児童に適した製剤がないことが主な理由で、約5,500万人の子どもが治療を受けずに放置されています。小児用プラジカンテルは、こうした背景から、世界保健機関(WHO)が推進するNTDsの予防、管理、制圧、根絶を目的とした2030年に向けてのグローバル目標「顧みられない熱帯病の終焉 : 2021~2030ロードマップ(通称、NTDsロードマップ)」の中でも、その必要性が謳われています。

1. 小児用プラジカンテル・コンソーシアムは、住血吸虫症の世界的疾病負担を軽減することを目指し、就学前の感染児の医療ニーズに応える、国際的非営利パートナーシップです。コンソーシアムには、メルク(ドイツ)、アステラス製薬株式会社(日本)、スイス熱帯公衆衛生研究所(Swiss TPH)(スイス)、リガチャー(オランダ)、ファルマンギーニョ(ブラジル)、SCI財団(英国)、KEMRI/ケニア医学研究所​​(ケニア)、フェリックス・ウフェ・ボワニ大学(コートジボワール)、ミュンヘン工科大学(ドイツ)、コートジボワール保健省、アフリカ健康開発研究所(ケニア)が参画しています。コンソーシアムの使命は、就学前児童の住血吸虫症治療に適した小児用プラジカンテル製剤を開発、登録して医療アクセスを提供することです。詳細はこちら。